うちの隣の家では、犬を飼っています。名前はウルフと言います。名前通りウルフは攻撃的な性格で、見知らぬ人を見ると必ず吠えます。夜中に吠えてうるさいなと思うこともあるけれど、泥棒よけには役立っているので、我慢しています。ウルフは、エサをくれる人にもおねだりで吠える事がよくあります。私の父はウルフが小さい頃から家の残り物をエサにあげていました。おかげで父の姿を見るとしっぽを振って寄ってきます。エサをあげないと、やがてワンワンとおねだりをし始めます。姿が見えなってもしばらく吠えているのですが、無駄だと分かると鳴き止みます。今日もいつものように、父の姿を見てしばらく吠えていました。あいにくエサがなかったので、父はそのまま放おっておきました。そうしたら、今日はクゥーーンと寂しげな調子で遠吠えを始めました。今まで聞いたことのないような遠吠えでした。とても悲しげで、あれを聞いたら誰でもちょっとかわいそうになると思います。さすがに父もそれを聞いてかわいそうになってしまい、わざわざ台所に行って残り物を探しだしてウルフにあげたそうです。今回はウルフの作戦勝ちでした。けれど、いつまでこの作戦は通用するでしょうか。それが通用しなくなったら、ウルフは次にどんな作戦を考えるのでしょうか。何だか楽しみです。